美しさ

開発で心がけていること

開発で心がけていることは、完成物ができるだけシンプルな構成になるようにすることです。光学モジュールの設計・開発を行う際には、要求された性能(光学特性、サイズ、コストなど)について仕様を満足させることはもちろんですが、組み立て・調整のしやすさ、メンテナンスの方法といった項目についても、考慮した上で設計を進めていく必要があります。可能な限り構成要素の少ないシンプルな構成にすることで、コスト面でメリットを出せるだけでなく、軸ずれに対して感度が鈍くなり、組み立てや調整がしやすくなったりするため、最初は要求された性能を満たすことを優先して複雑な構成になっていたとしても、最終的にできるだけシンプルな構成になるように設計の見直しを行っています。

設計や開発において、凝った嗜好や、複雑な機能を求めることは、実はたやすいのです。あれこれと万が一のことを考慮し、複雑な調整機構を付加したり、過剰に堅牢な構造にしがちでもあります。それらは設計者にとって「自己保身」が具現化したもの、とも言えるでしょう。本当にその構造が必要なのか、それが有効なのか、ムダなものはないか。それらを追求していくことで、「シンプルイズベスト」の美しい設計が洗練されてくる、と私たちは考えています。